この頃はウエイトトレーニングの成果で体重がリミット(62kg以下)よりも2~3kg程オーバーしていました。正直1週間位前から少し減量をしたら大丈夫と思っていたのですが・・・。今なら知識も有りこれ位の減量は何ともないのですが、その頃は徐々に付けた筋肉での増加でしたし知識も無かったので思うように体重が落ちません。想定外です(~_~;)最終的に試合前の数日間は飲まず食わずという無茶な減量を行なってしまいました。そんな状態の中第6回全日本新人戦が1986年4月27日住吉武道館で開催されました。当日はギリギリで何とか計量をクリアしましたが下半身がフワフワした感じで力が入りません。何よりも闘争心が湧き出てきません。やばいです・・・。教え子達も応援に来てくれていましたし、みんな私の1年振りの試合を楽しみにし期待してくれている事がヒシヒシと伝わります。今回審判に入っていた松本君からも激励を受け頑張ろうとは思うのですがアップする気すら起こりません。色々考えている内に開会式が始まりました。出した結論は延長戦に持ち込まず全て本戦で決着をつけるという事でした。今回は内容よりも優勝という結果に拘ろうと思いました。1回戦シードの後2回戦は士道館の若手有望株で同年代の村井義治選手。本当はガッツリと戦いたかった相手でしたが私に余裕がありません。正直何とか勢いで優勢にみせているように誤魔化して勝ったような感じでした。3回戦豊中の強豪原先輩(この時代豊中支部は強い人が多かった)。先輩の腰上の蹴りが規定の8本に足りず減点(当時のルール)もあり本戦勝利。4回戦京都の山本選手は帯も下だったので積極的に攻め本戦勝利と何とかここまでは思惑どおりに行き準決勝まで駒を進める事ができました。準決勝戦の相手は土井内選手。小柄ですが業師でガードが堅く腰も重い選手。勢いで終わらせたい所ですが準決勝まで勝ち上がってくる選手はそう簡単にはいきません。本戦1-1、今大会初の延長戦も1-1で、再延長戦効果的にインローを合わされ0-3で惜敗。3位決定戦はもう力が残っていませんでしたが何とか意地だけで延長で勝つことが出来ました。今映像を観ても本当にしんどくて勢いだけで早く試合を終わらせようと勝ち急ぐような試合になっている事がよく分かります。無茶な減量で本来の力を発揮出来ず悔いの残る結果となってしまいましたがこれで踏ん切りがつき10月の新人戦は重量級に挑戦する事に決めました。
別アングルからの映像が見つかりました。ノーカットでアップ致しました!会場の熱気が伝わります。
正道会館第6回全日本新人戦空手道選手権大会
(1986年4月27日 住吉武道館)

パンフレット表紙

優勝するには6回勝ち
上がらなければなりません

村井選手のシャープな蹴りが
上段を脅かします

勢いで優勢に見せられるよう
前に出ます

少し申し訳無い気持ちでした
村井君はその後空手、キック他
格闘技の世界で活躍されました

得意のハイと


たず減点もあり本戦で判定勝ち

帯も下でしたので本戦で
決着を付ける為

で攻めまくり判定勝ち
ここまでは何とか狙い通り
全て本戦決着

簡単にはいかせてもらえません
得意のハイで攻めるも
土井内さんのガードが堅い

蹴りが軽くダメージを
与える事ができません

決められバランスを崩し
膝を着くシーンも
本戦1-1で引き分け

スタミナが無くしんどくて
押すシーンが目立ってきます

少しバランスを崩すシーンが
延長戦1-1で引き分け

身体を預けるシーンが増えてます

タイミング良くインローを
蹴ってくる土井内選手
子供達の声援虚しく
再延長0-3で敗退

準決勝で力を使い果たしていた
事もあり延長戦までもつれ込み
ましたが何とか意地で判定勝ち

軽中量級
優勝:土井内宣之
準優勝:川楠勝也
第3位:中川敬介
第4位:山崎直

優勝:池之内宏
準優勝:佐々木貞祥
第3位:田前純三
第4位:竹中洋一
後に常勝軍団の仲間となる
田前さんも今大会で頭角を現す